子宮内膜症の話 1

2018年5月中旬の、ある日の朝6時頃。わたしは腹痛に目覚めました。おへその下あたりを、横にまっすぐ走るような鋭い痛みです。一瞬で目が覚め、意味も分からないままトイレに行ったりするも、痛みは治まりません。「なんでこんなに痛いの……」と思いつつ、出社準備をしていたの、今思うと本当に偉いなって思います。

この時は、まあ放っておけば治まるでしょ、と思っていました。数年間に急性腸炎にかかった際も似たような痛みだったのと、それ以来腸のあたりが痛むのは癖になっていたから、それも同じだろうと思っていたのです。ストレスを感じると痛むんです。言わずもがな会社でストレスを受ける毎日を送っていたので。

しかし電車に乗っても、会社に着いて仕事を始めても、電話を取っても、痛いのは変わらない。わたしが勤めている会社はチームワークを重んじているくせに、いざという時は完全に個人主義になるような、簡単に言うと思いやりのない会社なので誰も心配をしてくれない。なので自らめちゃくちゃ「痛いマジで無理もう帰る」とアピールして、上司にも了解を得たところで午後半休を取って帰りました。

自宅と会社は距離(神奈川⇔東京23区の東側)があるのですが、自宅の近くのかかりつけ医に見てもらいたかったので、どうにかこうにか帰りました。何かあった時に会社の近くに通院とか嫌だし、何より近所の先生にずっと見てもらっているので安心感があるからです。

病院に着く頃には、朝起きた頃の痛みはありませんでした(今思うと目覚めの一発が一番痛かった)が、しかし痛いことには変わりありません。うぅ……と猫背になりながら診察を待っていると、やっと順番が回ってきました。この時すでに午後14時を回っていたと思います。

診察室の椅子に座って「おなかが痛い」「おへその下あたり」と言った時には、早くいつもの腹痛用の薬をくれ……という気持ちでいっぱいだったのですが、先生は予想外にも「あっちのベッドで横になって」と言うのです。完全に頭の中は「???」です。いつもだったらそんなことは言わないじゃない、なんで、どうして、そう思いつつ横になったら「エコーするよ」とか言うんです。

エコー!? あの、お母さんが昔受けてたやつ!? お腹の中丸見えのアレ!?

予想外のことにすごく驚きましたが、痛いのを早くどうにかしてほしいので大人しく受けました。ジェルくすぐったいな、ああデブなんだよなぁ、あっそこは痛いですぅ……と半泣きの状態で先生が機械を動かしているのを見ていると、先生はぽつりと言うのです。

「これ、子宮内膜症っぽいね」

「左はチョコレート嚢胞(のうほう)かな」

「こっち(右側)も腫れてる」

自分のお腹の中が映っている画面を先生は指さすのですが、正直言うとよく分かりません。だってリアルな下腹部なんて知らないもの。保健体育のイラストでしか知らないんだから、見たってよく分かりません。けど、なんか「白い何か」があることは、分かる。

あれがチョコレート嚢胞? っていうか子宮内膜症? なんだそりゃ??

恥ずかしながらそういった婦人科系の病気って無縁だと思っていたので、どの単語も何も分かりませんでした。説明を聞いても「ハァ……」って感じ。だから診察室出たら即行で自分でもググりました。チョコレート嚢胞は子宮内膜症の一つで、そもそも子宮内膜症はうんぬんかんぬん……。それでも現実のものとしては受け止めきれませんでしたが、でもお腹は痛いからそっかぁこれがねぇ……とじわじわ理解していきました。

余談ですが、その後触診に移ったのですが、わたしは未貫通の喪女なので当然何かが入るわけもありません。先生も途中で諦めたので、わたしは婦人科のあの椅子に座り、ただ股を開いただけでありました……。

そして痛み止めの薬を出してもらったのと、近くの総合病院の婦人科の紹介状を書いてもらいました。ちょっとこの辺りは記憶があいまいなので、その後に受診した時だったかもしれません。とにかく最初に痛みがあった日から、痛みの大小はあれどずっと痛いので、早くどうにかしてほしかった。総合病院でも個人病院でもどこでもいいので早く治して! の気持ちが強かったです。

まずは近くの病院編をここで終わります。次は「なんだかんだこの地域の人って、ここの総合病院行くよね。わたしも眼科とか内科とか色々お世話になったことあるよスペシャル」*1やります。

 

*1:自担がジャニーズウェブでの連載で昔よく使っていた言い回しを真似しました